- 心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患は、動脈硬化が原因で起こる病気です。そのリスクに応じて、脂質管理目標値が設定されています。
- 心血管疾患の再発予防のうち、特に高リスクの患者さんにおいては、LDLコレステロール管理目標値70mg/dL未満が推奨されています。
脂質管理目標値とは[1]
日本動脈硬化学会では、患者さんの動脈硬化リスクに応じて、4種類の脂質(LDLコレステロール、非HDLコレステロール、中性脂肪 [TG: トリグリセリド]、HDLコレステロール)の目標値を設定しています。これを「管理目標値」と言います。
これら4種類の中でも、特に動脈硬化の進行に深く関わっているのがLDLコレステロールです。患者さんのリスク区分に応じてLDLコレステロールの管理目標値が詳細に設定されており、それぞれの患者さんに合わせた管理が求められます。特に、再発リスクが高いと判断される患者さんにおいては、70mg/dL未満というより厳格な管理目標値が設定されています。(下表)[1]。しかし、動脈硬化予防には、LDLコレステロールだけでなく、他の脂質も含めたトータルケアが必要です。ご自身の脂質管理目標値については、必ず主治医と相談するようにしましょう。
LDLコレステロールの管理目標値
学会が定める管理目標値はあくまでも目安です。ご自身の具体的な目標値については、主治医とよくご相談ください。
参考
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日本動脈硬化学会(編). 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版, p68-71.