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多発性硬化症の情報サイト

多発性硬化症(MS)の特徴

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多発性硬化症(MS)はどんな病気?
どんな特徴があるの?

多発性硬化症(MS)は、脳や脊髄、視神経のあちらこちらに病巣ができ、痛みをはじめとする様々な症状が現れるようになる病気です。MSになると多くの場合、症状が出る「再発」と、症状が治まる「寛解」を繰り返します。

また、MSに特徴的な痛みとして、長く続く手足の痛みや顔面の痛み(三叉神経痛)、首を前に曲げると背中や脚などにかけて生じる電撃痛(レルミット徴候)などがあります[1]。これらに対しては、痛みに合わせたお薬などで治療します[1]

なお、多発性硬化症は英語で“Multiple(空間的・時間的に多発する)Sclerosis(硬化)”といい、その頭文字をとって“MS(エムエス)”と呼ばれています。

病巣のできる場所

脳、脊髄、視神経のあちらこちらにできる

MSで病巣のできる場所

症状の起こり方

多くの場合、「再発」と「寛解」を繰り返す

MSは再発と寛解を繰り返す
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MS患者さんは日本に何人いるの?

MS患者さんの数は、日本では約19,000人(視神経脊髄炎を含む)が報告されており[2]年々増加傾向にあります。
日本での有病率は、以前は10万人に1~5人程度とされていましたが、最近は10万人に14~18人程度と推定されています[3]
また、世界のMS患者さんの数は約280万人といわれており、欧米で比較的多く、アジアやアフリカでは比較的少ない傾向がみられます。特に、緯度が高くなるにつれて多くなるといわれています[4]

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MS患者さんは、どんな人に多いの?

MS患者さんは20~30歳代で発症する人が多く、また女性のほうが男性よりも約3倍も多いことがわかっています。

日本のMS患者さんの発症年齢(2004年)

日本のMS患者さんの発症年齢

[吉良 潤一:日本医事新報 4301:53-59, 2006]

日本のMS患者さんの男女比(2004年)

日本のMS患者さんの男女比

[Osoegawa M et al:Mult Scler 15(2):159-173, 2009]

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MSはうつる病気?遺伝する病気なの?

MSは細菌やウイルスによる感染症ではないので、決して他の人にうつることはありません。
MSの発症には遺伝的要因の関与も指摘されていますが[4]、いわゆる「遺伝病」ではありません。

MSはうつる病気ではない

MSはうつる病気ではない

MSは遺伝病ではない

MSは遺伝病ではない

もっと、MSについて聞いてみよう。

  1. 日本神経学会 監修『多発性硬化症・視神経脊髄炎スペクトラム障害診療ガイドライン2023』医学書院 p247-249 2023年 

  2. 難病情報センターホームページ(特定疾患医療受給者証所持者数):https://www.nanbyou.or.jp/entry/1356

  3. 難病情報センターホームページ[多発性硬化症/視神経脊髄炎(指定難病13). 病気の解説]:https://www.nanbyou.or.jp/entry/3806

  4. 日本神経学会 監修『多発性硬化症・視神経脊髄炎スペクトラム障害診療ガイドライン2023』医学書院 p4-6 2023年

総監修
医療法人セレス さっぽろ神経内科病院 理事長 深澤俊行 先生

多発性硬化症や視神経脊髄炎などの神経難病に対する診療・研究を行う神経内科医。2007年に医療法人セレスを設立し、現在は理事長を務める。患者さんが社会や地域でよりよい生活を送ることを重視した診療を目指している。
【著書】やさしい多発性硬化症の自己管理/医薬ジャーナル社/2016(編)

メディカルノート:深澤俊行先生