あらためて知りたいじんましん
あらためて知りたい「じんましん」とは? 原因・種類をわかりやすく解説
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慢性特発性じんましん(CSU)の情報サイト
あらためて知りたい「じんましん」とは? 原因・種類をわかりやすく解説
なぜじんましんになるの?種類は?どんな症状があてはまる?
じんましんと向き合うために、あらためて基本をおさえておこう。
「じんましん」とは、皮膚に、
紅斑(こうはん)と呼ばれる皮膚の血管が拡張・充血した赤みをともなう、腫れ(膨疹・ぼうしん)、むくみ(浮腫・ふしゅ)
が起こる疾患です。
多くのケースでは、かゆみをともないます。このような症状は1回きりのこともあれば、その後も、何度も出たり消えたりする(出没)こともあります(毎日、あるいは毎日に近い頻度で起こる場合もあります)。
また場合によっては、腹痛・発熱・気分不良・気道閉塞感(なんらかの原因で気道が狭くなったりふさがれたりする感じ)・嘔吐などの症状をともなうことがあり、その場合はアナフィラキシーまたはほかの疾患の可能性もあるため、鑑別診断が必要となります。
じんましんは、アレルギーや皮膚への刺激など、
起きる原因がはっきりわかっているじんましんと、原因が特定できないじんましんにわかれます。
原因が特定できないじんましんを、「特発性じんましん」と呼びます。
「特発性」というと、ものものしいイメージが浮かびますが、医学の世界では、「原因が特定できていない」ことを指します。
この「原因が特定できない」じんましんは、じんましん全体の、実に約80%にもおよびます。基本的に毎日あるいはそれに近い頻度で症状があらわれるもので、医療機関を受診するじんましんの中では、この「特発性」がもっとも多くなっています。
じんましんのタイプ別の割合[1]
とはいえ、じんましんが起こるしくみそのものは分かっています。
皮膚には、「マスト細胞」という細胞があります。これは、「炎症」や「免疫反応」などを起こすことで、からだを防御する(生体防御)役割をもっています。このマスト細胞が、何らかの理由で刺激されると、「ヒスタミン」という化学伝達物質が放出されます。
この「ヒスタミン」が、皮膚の血管を広げ、皮膚の赤みや腫れなどの炎症反応を引き起こします。また、知覚をつかさどる神経を刺激するため、かゆみが出るのです。
特発性じんましんは、症状が出ると数十分から数時間以内でおさまることが多いのですが、2~3日持続するケースもあります。
また、特発性じんましんには、「急性」と「慢性」があります。その区別の目安になるのは「6週間」という数字です。6週間を超えてじんましんの症状をくりかえしている、あるいは続いているという場合は、「慢性特発性じんましん」(CSU)という疾患となります。
6週間を超えてじんましん症状が続いている方はこちらへ
6週間を超えてじんましんをくりかえしている、治らない…それ、「慢性特発性じんましん(CSU)」かも?
一方、じんましんの中で原因がわかるのは、約20%です。
これらのじんましんを引き起こす理由(誘因)としては、食べものなどのアレルゲン(アレルギーの原因物質)、解熱鎮痛剤などの薬、皮膚がこすれたこと、運動やお風呂でからだが温まったこと…などがあります。
なお、「ストレスでじんましんが出る」という言い方をされることがありますが、医学的には、身体的ストレスや精神的ストレスはじんましんの直接のきっかけ(直接的誘因)ではなく、症状を出やすくしたり(背景因子)、悪化させたりする(悪化因子)とされています。
アレルギーの原因物質 | ハウスダスト、ダニ、花粉、カビなど体の外から体内に入りアレルギーを引き起こすもの |
|---|---|
物理的な刺激 | 皮膚をかきむしる、きつめの下着などで長時間強くしめつけるなどの圧迫、寒さ、暑さ、日光など |
発汗による刺激 | お風呂や、緊張などで汗をかくこと |
食べもの | 豚肉・タケノコ・香辛料など特定の食べもの、防腐剤などの食品添加物 |
薬剤 | 抗生物質や解熱鎮痛薬など |
運動 | ジョギングやテニスなどの運動をすること |
福永淳ほか:蕁麻疹診療ガイドライン2026(第4版). 日皮会誌 2026; 136(4): 375-493 を元に作成
じんましんの種類は、
(1)特定の原因がわかる/原因が特定できない(特発性)
(2)原因や誘因
で分けられます。あなたのじんましんはどれか、フローチャートで見てみましょう。
福永淳ほか:蕁麻疹診療ガイドライン2026(第4版). 日皮会誌 2026; 136(4): 375-493 を元に作成
じんましんの種類 | 特徴 |
|---|---|
①特発性じんましん | 直接的な原因のないじんましん。「急性」と「慢性」があり、6週間を超えて続くものは「慢性」 |
②アレルギー性のじんましん(「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」を含む) | 特定の食べもの・医薬品・植物(天然ゴム製品も)・昆虫の毒素などによって起こる |
③非アレルギー性のじんましん | 特定の医薬品・食べものなどが原因で起こるが、メカニズムが②とは異なる |
④物理性じんましん | 皮膚表面がこすれる、日光や環境(寒冷・温熱)、水などが刺激となって起こる |
⑤コリン性じんましん | 入浴・運動・精神的な緊張などによって発汗したり、発汗させるような刺激が加わった時に起こる |
⑥接触じんましん | 皮膚や粘膜が特定の物質と接触することで起こる。通常は数分~数十分以内に症状があらわれる |
福永淳ほか:蕁麻疹診療ガイドライン2026(第4版). 日皮会誌 2026; 136(4): 375-493 を元に作成
じんましんの症状が出て治りにくい場合は、自分で判断せず、皮膚科医を受診しましょう。受診後どのような治療を受けることになるのか、治療ステップの記事もチェックしてみてください。
じんましんの治しかた、CSUの治療ステップ
参考文献
福永淳ほか:蕁麻疹診療ガイドライン2026(第4版). 日皮会誌 2026; 136(4): 375-493
R Saito, et al. J Dermatol. 2022 Dec; 49(12):1255-1262.